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相関係数と散布図【相関関係・相関係数の求め方と解釈】

公開日: 2026/7/11

📐 公式まとめ

  • 3. 相関係数

    r=sxysxsyr = \frac{s_{xy}}{s_x \cdot s_y}
  • 3.1. 共分散の定義

    sxy=1ni=1n(xixˉ)(yiyˉ)s_{xy} = \frac{1}{n}\sum_{i=1}^{n}(x_i - \bar{x})(y_i - \bar{y})

1. 散布図とは

2つの変数 xxyy のデータを、横軸に xx、縦軸に yy として座標平面上に点で表したグラフを散布図(散点図)といいます。

散布図を見ることで、2変数の間にどのような関係があるかを視覚的に確認できます。

2. 相関関係

散布図の点が右上がりに並ぶ傾向を正の相関、右下がりに並ぶ傾向を負の相関、特定の傾向がない場合を無相関といいます。

相関 散布図の様子
正の相関 右上がり 気温と冷たい飲み物の売上
負の相関 右下がり 勉強時間とゲーム時間
無相関 ランダム 身長と国語の点数

点が一直線に近いほど相関が強く、ばらけているほど相関が弱いです。

3. 相関係数

相関の強さと向きを 1-1 から 11 の間の数値で表したものが相関係数(ピアソンの相関係数)です。rr で表します。

r=sxysxsyr = \frac{s_{xy}}{s_x \cdot s_y}

ここで、

  • sxys_{xy}xxyy共分散
  • sxs_xxx の標準偏差
  • sys_yyy の標準偏差

3.1. 共分散の定義

sxy=1ni=1n(xixˉ)(yiyˉ)s_{xy} = \frac{1}{n}\sum_{i=1}^{n}(x_i - \bar{x})(y_i - \bar{y})

xxyy が同じ方向にずれる(xx が大きいとき yy も大きい)とき、共分散は正になります。

3.2. 相関係数の性質

  • 1r1-1 \leq r \leq 1 が常に成立
  • r=1r = 1:完全な正の相関(点がすべて右上がりの一直線)
  • r=1r = -1:完全な負の相関(点がすべて右下がりの一直線)
  • r=0r = 0:無相関(線形の関係がない)

おおまかな判断の目安:

rr の値 相関の強さ
0.7r10.7 \leq \lvert r \rvert \leq 1 強い相関
0.4r<0.70.4 \leq \lvert r \rvert < 0.7 中程度の相関
0.2r<0.40.2 \leq \lvert r \rvert < 0.4 弱い相関
r<0.2\lvert r \rvert < 0.2 ほぼ無相関

3.3. 例題1:相関係数の計算

次の5組のデータについて相関係数を求めなさい。

ii xix_i yiy_i
1 11 22
2 22 44
3 33 33
4 44 66
5 55 55

Step 1:平均を求める

xˉ=1+2+3+4+55=3,yˉ=2+4+3+6+55=4\bar{x} = \frac{1+2+3+4+5}{5} = 3, \quad \bar{y} = \frac{2+4+3+6+5}{5} = 4

Step 2:偏差・分散・共分散を計算する

ii xixˉx_i - \bar{x} yiyˉy_i - \bar{y} (xixˉ)2(x_i-\bar{x})^2 (yiyˉ)2(y_i-\bar{y})^2 (xixˉ)(yiyˉ)(x_i-\bar{x})(y_i-\bar{y})
1 2-2 2-2 44 44 44
2 1-1 00 11 00 00
3 00 1-1 00 11 00
4 11 22 11 44 22
5 22 11 44 11 22
合計 00 00 1010 1010 88

Step 3:分散・標準偏差・共分散

sx2=105=2    sx=2s_x^2 = \frac{10}{5} = 2 \implies s_x = \sqrt{2} sy2=105=2    sy=2s_y^2 = \frac{10}{5} = 2 \implies s_y = \sqrt{2} sxy=85=1.6s_{xy} = \frac{8}{5} = 1.6

Step 4:相関係数

r=sxysxsy=1.62×2=1.62=0.8r = \frac{s_{xy}}{s_x \cdot s_y} = \frac{1.6}{\sqrt{2} \times \sqrt{2}} = \frac{1.6}{2} = 0.8

r=0.8r = 0.8 なので強い正の相関があります。

4. 相関係数を使う際の注意点

  1. 相関は因果関係を意味しない:2変数の間に相関があっても、一方が他方の原因とは限りません(例:アイスの売上と水難事故の件数は正の相関があるが、因果関係はなく、どちらも気温が原因)。

  2. 外れ値の影響を受けやすい:極端な値が 11 つあるだけで相関係数が大きく変わります。

  3. 線形の関係のみを測る:曲線的な関係(例:y=x2y = x^2)があっても相関係数は低くなる場合があります。

5. クイズ

  1. 相関係数 r=0.85r = -0.85 の散布図はどのような特徴がありますか?

    • 答えを見る正解:強い負の相関。点が右下がりにほぼ一直線に並んでいる。
  2. 共分散 sxy=0s_{xy} = 0 のとき、相関係数 rr はいくつですか?

    • 答えを見る正解:r=0r = 0r=sxysxsy=0sxsy=0r = \dfrac{s_{xy}}{s_x \cdot s_y} = \dfrac{0}{s_x \cdot s_y} = 0。ただし標準偏差が 00 でない場合に限ります。
  3. 「アイスクリームの売上と溺死者数の間に強い正の相関がある」とき、これはアイスが溺死の原因だといえますか?

    • 答えを見る正解:いいえ。相関は因果関係を示しません。気温という第三の変数(交絡変数)が両方に影響しているため、見かけの相関が生じています。
#相関係数#散布図#相関関係#データの分析