1. 集合とは
明確な基準によって区別できるものの集まりを集合といい、集合を構成するひとつひとつのものを要素(または元)といいます。
a が集合 A の要素であるとき「a∈A」(a は A に属する)、そうでないとき「a∈/A」と書きます。
集合の表し方は2通りあります。
- 外延的定義(列挙法):A={1,2,3,4}
- 内包的定義(条件法):A={x∣x は 10 以下の正の奇数}
要素が1つもない集合を空集合といい、∅ で表します。
2. 部分集合
集合 A のすべての要素が集合 B にも含まれているとき、A は B の部分集合であるといい、
A⊆B
と書きます。このとき「A は B に含まれる」ともいいます。
重要な性質:
- A=B のとき、A⊆B かつ B⊆A。
- 空集合は任意の集合の部分集合:∅⊆A。
- 任意の集合はそれ自身の部分集合:A⊆A。
2.1. 例題1:部分集合の確認
A={1,3,5}、B={1,2,3,4,5} のとき、A⊆B かどうか確かめましょう。
A の要素は 1,3,5 で、これらはすべて B に含まれています。よって A⊆B です。

3. 共通部分(積集合)
2つの集合 A と B の両方に属する要素全体の集合を共通部分(積集合)といい、
A∩B
と表します(A インターセクト B と読む)。
A∩B={x∣x∈A かつ x∈B}
3.1. 例題2:共通部分
A={1,2,3,4,6}、B={2,4,6,8} のとき、
A∩B={2,4,6}
4. 和集合(合併)
2つの集合 A と B の少なくとも一方に属する要素全体の集合を和集合(合併)といい、
A∪B
と表します(A ユニオン B と読む)。
A∪B={x∣x∈A または x∈B}
4.1. 例題3:和集合
A={1,2,3}、B={3,4,5} のとき、
A∪B={1,2,3,4,5}
3 は両方に属しますが、集合では重複して書きません。
5. 補集合
全体集合 U の中で、集合 A に属さない要素全体の集合を A の補集合といい、
A
と表します。
A={x∈U∣x∈/A}
5.1. 例題4:補集合
全体集合 U={1,2,3,4,5,6}、A={1,3,5} のとき、
A={2,4,6}
6. ド・モルガンの法則
集合の補集合に関する重要な法則です。
A∩B=A∪B
A∪B=A∩B
ベン図で確認すると直感的に理解できます。「A かつ B でない」は「A でないまたは B でない」と同じ意味です。
7. 集合の要素の個数
n(A) で集合 A の要素の個数を表します。和集合の個数について次の公式が成り立ちます。
n(A∪B)=n(A)+n(B)−n(A∩B)
共通部分 A∩B を2回数えてしまうので、1回分を引きます。
7.1. 例題5:個数の公式
あるクラスで数学が好きな生徒が 20 人、英語が好きな生徒が 15 人、両方好きな生徒が 8 人いる。少なくとも一方が好きな生徒は何人か。
n(数∪英)=20+15−8=27 人
8. クイズ
-
A={2,4,6,8}、B={1,2,3,4} のとき、A∩B を求めなさい。
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正解:{2,4}。両方に含まれる要素は 2 と 4。
-
全体集合 U={1,2,3,4,5,6,7,8}、A={2,4,6,8} のとき、A を求めなさい。
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正解:{1,3,5,7}。U の要素のうち A に属さないものを選ぶ。
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n(A)=18、n(B)=12、n(A∪B)=25 のとき、n(A∩B) を求めなさい。
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正解:5。n(A∩B)=n(A)+n(B)−n(A∪B)=18+12−25=5。