1. 定義域と値域
関数 y=f(x) について、
- x の取りうる値の範囲を定義域
- y の取りうる値の範囲を値域
といいます。定義域が制限されると、最大値・最小値が変わります。
2. 定義域なし(全実数)のときの最大・最小
y=a(x−p)2+q において:
- a>0(下に凸):x=p のとき最小値 q、最大値はなし(+∞)。
- a<0(上に凸):x=p のとき最大値 q、最小値はなし(−∞)。
頂点が最大・最小を決めます。
3. 定義域がある場合
定義域が α≤x≤β のように制限されている場合、グラフの頂点が定義域に含まれるかどうかで場合分けします。
3.1. 頂点が定義域内にある場合
頂点 x=p が α≤p≤β を満たすとき:
- 下に凸:最小値 = 頂点の y 値、最大値 = 定義域の両端のうち頂点から遠い方の y 値
- 上に凸:最大値 = 頂点の y 値、最小値 = 定義域の両端のうち頂点から遠い方の y 値
3.2. 頂点が定義域外にある場合
頂点が定義域外のとき、グラフは定義域内で単調増加または単調減少です。最大・最小は定義域の両端で決まります。
3.3. 例題1:頂点が定義域内
y=(x−2)2−1、定義域 0≤x≤4
頂点 (2,−1)、a=1>0 より下に凸。
軸 x=2 は [0,4] の中に含まれます。
- 最小値:x=2 のとき y=−1
- 定義域の両端の y 値:
- x=0:y=(0−2)2−1=4−1=3
- x=4:y=(4−2)2−1=4−1=3
頂点から等距離なので両端は等しい。最大値:x=0 または x=4 のとき y=3
3.4. 例題2:頂点が定義域外(左側)
y=(x−1)2+2、定義域 3≤x≤6
頂点の x=1 は定義域 [3,6] より左にあります。定義域内でグラフは単調増加(x が大きいほど y が大きい)。
- 最小値:x=3 のとき y=(3−1)2+2=4+2=6
- 最大値:x=6 のとき y=(6−1)2+2=25+2=27
3.5. 例題3:文字を含む定義域(場合分け)
y=x2−2x+3(平方完成すると y=(x−1)2+2)、定義域 0≤x≤a(a>0)の最大値を求めなさい。
頂点は x=1。a の大きさによって場合分けします。
場合1:0<a≤1(頂点が定義域に含まれない)
定義域内でグラフは単調減少(軸の左側)。最大値は x=0 で達成。
ymax=02−2⋅0+3=3
場合2:a>1(頂点が定義域に含まれる)
x=0 での値:y=3、x=a での値:y=(a−1)2+2。
- さらに 0<a≤2 のとき、頂点から x=0 の方が遠い。最大値は x=0 で y=3。
- a>2 のとき、頂点から x=a の方が遠い。最大値は x=a で y=(a−1)2+2。
まとめると:
ymax={3(a−1)2+2(0<a≤2)(a>2)
4. グラフで確認する習慣を
最大・最小を求めるときは、必ず放物線のグラフと定義域の関係をスケッチして確認しましょう。場合分けのミスが大幅に減ります。
5. クイズ
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y=−x2+4x−1(全実数が定義域)の最大値を求めなさい。
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正解:最大値 3(x=2 のとき)。平方完成すると y=−(x−2)2+3。上に凸なので頂点が最大値。
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y=(x+1)2−3、定義域 −3≤x≤1 の最小値と最大値を求めなさい。
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正解:最小値 −3(x=−1)、最大値 1(x=−3 または x=1)。頂点 x=−1 は定義域内。両端:(−3)2−2(−3)+1ではなく ((−3)+1)2−3=4−3=1、((1)+1)2−3=4−3=1。
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y=x2−6x+10、定義域 4≤x≤7 の最小値を求めなさい。
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正解:最小値 2(x=4 のとき)。平方完成すると y=(x−3)2+1、頂点 x=3 は定義域外(左側)。定義域内は単調増加なので最小値は左端 x=4:y=16−24+10=2。