1. 二次関数の基本形
a=0 のとき、
y=ax2+bx+c
の形の関数を二次関数といいます。そのグラフは放物線(パラボラ)と呼ばれる曲線です。
最もシンプルな二次関数 y=ax2 のグラフについて:
- a>0 のとき:下に凸(開口部が上)
- a<0 のとき:上に凸(開口部が下)
- ∣a∣ が大きいほどグラフは細くなる(急になる)
- 頂点は原点 (0,0)、軸は y 軸
2. 平方完成
y=ax2+bx+c を y=a(x−p)2+q の形(標準形)に変形することを平方完成といいます。標準形にすると頂点と軸がすぐに読み取れます。
y=ax2+bx+c=a(x+2ab)2−4ab2+c
頂点:(−2ab, −4ab2+c)、軸:直線 x=−2ab
2.1. 例題1:平方完成の手順
y=x2−4x+7
x2−4x の部分に注目します。
x2−4x=(x−2)2−4
よって、
y=(x−2)2−4+7=(x−2)2+3
頂点は (2,3)、軸は直線 x=2、a=1>0 なので下に凸の放物線です。
2.2. 例題2:係数が負の場合
y=−2x2+8x−5
−2 を括り出します。
y=−2(x2−4x)−5=−2{(x−2)2−4}−5
=−2(x−2)2+8−5=−2(x−2)2+3
頂点は (2,3)、軸は直線 x=2、a=−2<0 なので上に凸の放物線です。
3. グラフの移動
y=f(x) のグラフを平行移動・対称移動する変換を整理します。

3.1. 平行移動
y=a(x−p)2+q は y=ax2 を
- x 軸方向に p だけ
- y 軸方向に q だけ
平行移動したグラフです。
| 移動 |
変換 |
| x 方向に +p |
x を x−p に置き換え |
| y 方向に +q |
y を y−q に置き換え(右辺に +q) |
3.2. 対称移動
| 移動 |
変換 |
| x 軸に関して |
y を −y に(つまり y の符号を変える) |
| y 軸に関して |
x を −x に置き換え |
| 原点に関して |
x を −x、y を −y に |
3.3. 例題3:グラフの移動
y=2x2 を x 軸方向に −1、y 軸方向に 3 だけ平行移動したグラフの式を求めなさい。
x を x−(−1)=x+1 に置き換え、右辺に +3 します。
y=2(x+1)2+3
4. グラフを読み取るポイントまとめ
標準形 y=a(x−p)2+q から次の情報がすぐ読み取れます。
| 項目 |
値 |
| 頂点 |
(p, q) |
| 軸 |
直線 x=p |
| 凹凸 |
a>0:下に凸、a<0:上に凸 |
| y 切片(x=0) |
y=ap2+q |
5. クイズ
-
y=x2+6x+5 を平方完成して頂点を求めなさい。
答えを見る
正解:y=(x+3)2−4、頂点 (−3,−4)。(x+3)2=x2+6x+9 なので −9+5=−4。
-
y=3(x−1)2+2 の軸と頂点を答えなさい。
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正解:軸は直線 x=1、頂点は (1,2)。標準形から直接読み取れます。
-
y=x2 を x 軸方向に 2、y 軸方向に −3 平行移動した放物線の式は?
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正解:y=(x−2)2−3。x を x−2 に置き換え、右辺に −3 を足します。