1. 合成関数とは
合成関数とは、ある関数の出力を、別の関数の入力にする形でつなげた関数のことです。y=f(u)、u=g(x) のとき、y を x の関数として見たものを合成関数といい、y=f(g(x)) と表します。例えば y=(2x+1)5 は、u=2x+1、y=u5 という2つの関数を合成したものと考えられます。
なお、合成関数を微分する考え方は、数列の極限と関数の極限 で学ぶ極限の定義そのものから導かれています。
2. 合成関数の微分(連鎖律)
合成関数 y=f(g(x)) の微分は、次の連鎖律(チェインルール)を使って求めます。
dxdy=dudy×dxdu
「外側の関数を、中身をそのままにして微分したもの」と「中身を微分したもの」をかけ合わせる、とイメージすると覚えやすくなります。
2.1. 例題1: 合成関数を微分する
y=(2x+1)5 を微分しなさい。
u=2x+1 とおくと y=u5 です。
dudy=5u4,dxdu=2
連鎖律より、
dxdy=5u4×2=10(2x+1)4
2.2. 例題2: もう少し複雑な合成関数
y=sin(3x2) を微分しなさい。
u=3x2 とおくと y=sinu です。
dudy=cosu,dxdu=6x
連鎖律より、
dxdy=cosu×6x=6xcos(3x2)
(本文中への画像挿入案: /images/math-3/gouseikansuu-bibun-rensa.png、alt=「合成関数の微分(連鎖律)の考え方を示した図」をこのセクションの下に配置すると、外側の関数と内側の関数を順にたどるイメージが伝わりやすくなります。)
3. 逆関数とは
関数 y=f(x) に対して、x と y の役割を入れ替えた関数 x=f−1(y) を、f の逆関数といいます。y=f(x) のグラフと y=f−1(x) のグラフは、直線 y=x について対称になります(指数関数と対数関数の関係 もこの逆関数の関係の一例です)。
4. 逆関数の微分公式
逆関数の微分は、次の公式で求められます。
dydx=dxdy1
x を y の関数として見たときの傾きは、もとの y=f(x) の傾きの逆数になる、という関係です。
4.1. 例題3: 逆関数の微分を求める
y=x3(x>0)の逆関数について、dydx を求めなさい。
dxdy=3x2
逆関数の微分公式より、
dydx=3x21
逆関数は x=y31 なので、答えを y だけの式で表すと、
dydx=3y321
5. クイズ
-
y=(x2+3)4 を微分しなさい。
答えを見る
正解: dxdy=8x(x2+3)3。u=x2+3 とおくと dudy=4u3、dxdu=2x より dxdy=4u3×2x=8x(x2+3)3。
-
y=cos(5x) を微分しなさい。
答えを見る
正解: dxdy=−5sin(5x)。u=5x とおくと dudy=−sinu、dxdu=5 より dxdy=−5sin(5x)。