三角形の性質【内心・外心・重心・垂心・傍心】
公開日: 2026/7/11
📐 公式まとめ
1.3. 内接円の半径と面積
1.3. 内接円の半径と面積
2.3. 正弦定理と外接円の半径
3.3. 重心の座標
三角形の性質【内心・外心・重心・垂心・傍心】
三角形には、特別な性質をもつ「5つの重要な点」があります。これらは内心・外心・重心・垂心・傍心と呼ばれ、図形の性質を理解する上で欠かせません。それぞれの定義と性質を正確に覚えましょう。
1. 内心(ないしん)
1.1. 内心とは
三角形の3つの内角の二等分線が交わる点を内心といいます。記号では通常 で表します。
作図方法: 3頂点から内角の二等分線を引くと、1点で交わります。
1.2. 内心の性質
- 内心は三角形に内接する円(内接円)の中心です。
- 内心から3辺までの距離がすべて等しい(これが内接円の半径 になります)。
- 内心は常に三角形の内部にあります(どんな三角形でも)。
1.3. 内接円の半径と面積
三角形 の3辺の長さを 、、、面積を 、内接円の半径を とすると:
これを変形すると:
1.4. 例題1:内接円の半径
問題: 3辺の長さが 、、 の直角三角形の内接円の半径を求めよ。
解答:
より、この三角形は直角三角形です。
面積は:
2. 外心(がいしん)
2.1. 外心とは
三角形の3辺の垂直二等分線が交わる点を外心といいます。記号では で表します。
2.2. 外心の性質
- 外心は三角形に外接する円(外接円)の中心です。
- 外心から3頂点までの距離がすべて等しい(これが外接円の半径 になります)。
- 外心の位置は三角形の種類によって異なります:
- 鋭角三角形 → 内部
- 直角三角形 → 斜辺の中点(三角形の上)
- 鈍角三角形 → 外部
2.3. 正弦定理と外接円の半径
この関係から、外接円の半径 を求めることができます。
3. 重心(じゅうしん)
3.1. 重心とは
三角形の3本の中線(各頂点と向かい合う辺の中点を結ぶ線分)が交わる点を重心といいます。記号では で表します。
3.2. 重心の性質
- 重心は各中線を 2:1 に内分します。
- 頂点側の長さ:中点側の長さ = 2:1
- 重心は常に三角形の内部にあります。
- 三角形を重心で3つに分割すると、3つの三角形の面積はすべて等しい(元の三角形の面積の )。
3.3. 重心の座標
頂点 、、 の三角形の重心 の座標:
3.4. 例題2:重心の座標
問題: 、、 の三角形の重心を求めよ。
解答:
4. 垂心(すいしん)
4.1. 垂心とは
三角形の各頂点から向かい合う辺(またはその延長)への垂線(高さの直線)が交わる点を垂心といいます。記号では で表します。
4.2. 垂心の性質
- 垂心の位置も外心と同様に三角形の種類で異なります:
- 鋭角三角形 → 内部
- 直角三角形 → 直角の頂点
- 鈍角三角形 → 外部
- オイラー線:三角形の外心 、重心 、垂心 は一直線上にあり、 の比で重心が外心と垂心の間を分けます。
5. 傍心(ぼうしん)
5.1. 傍心とは
三角形の1つの内角の二等分線と、残り2つの外角の二等分線が交わる点を傍心といいます。傍心は3つあり、それぞれ 、、 で表します。
5.2. 傍心の性質
- 傍心は常に三角形の外部にあります。
- 各傍心を中心とした円は、三角形の1辺と他の2辺の延長に接します(傍接円)。
6. 5つの心のまとめ
| 名称 | 作り方 | 外接・内接 | 位置 |
|---|---|---|---|
| 内心 | 内角の二等分線 | 内接円の中心 | 常に内部 |
| 外心 | 辺の垂直二等分線 | 外接円の中心 | 鋭角:内部/直角:辺上/鈍角:外部 |
| 重心 | 中線 | ― | 常に内部 |
| 垂心 | 各頂点からの垂線 | ― | 鋭角:内部/直角:頂点/鈍角:外部 |
| 傍心 等 | 1内角+2外角の二等分線 | 傍接円の中心 | 常に外部 |
オイラー線: 、、 の3点は常に一直線上にある()
円と接線の性質は 円と接線(接弦定理・円周角・内接四角形) で詳しく学べます。チェバの定理とメネラウスの定理は チェバの定理とメネラウスの定理 を参照してください。
7. クイズ
問1. 次のうち「常に三角形の内部にある点」をすべて選べ。 (ア)内心 (イ)外心 (ウ)重心 (エ)垂心 (オ)傍心
正解: (ア)内心と(ウ)重心
解説: 内心と重心は三角形の種類に関係なく常に内部にあります。外心と垂心は鈍角三角形では外部に、傍心は常に外部にあります。
問2. 3辺が 、、 の三角形の面積を とするとき、内接円の半径 を を使って表せ。
正解:
解説:
問3. 、、 の三角形の重心の座標を求めよ。
正解:
解説: