理系ハウス

確率の基本と余事象の使い方をわかりやすく解説

公開日: 2026/7/10

📐 公式まとめ

  • 1. 確率とは

    P(A)=n(A)n(U)=事象 A が起こる場合の数起こりうるすべての場合の数P(A) = \frac{n(A)}{n(U)} = \frac{\text{事象 } A \text{ が起こる場合の数}}{\text{起こりうるすべての場合の数}}
  • 3. 余事象とは

    P(A)+P(A)=1P(A)=1P(A)P(A) + P(\overline{A}) = 1 \quad \Longleftrightarrow \quad P(A) = 1 - P(\overline{A})

1. 確率とは

確率とは、あるできごと(事象)が起こる可能性を数値で表したものです。すべての結果が同じ確からしさで起こるとき、事象 AA が起こる確率は次の式で求められます。

P(A)=n(A)n(U)=事象 A が起こる場合の数起こりうるすべての場合の数P(A) = \frac{n(A)}{n(U)} = \frac{\text{事象 } A \text{ が起こる場合の数}}{\text{起こりうるすべての場合の数}}

ここで n(U)n(U) は全事象(起こりうるすべての結果)の場合の数、n(A)n(A) は事象 AA に含まれる場合の数です。場合の数を数えるときは、順列と組合せの違いと公式 で紹介した nCr_nC_r などがそのまま活躍します。

2. 確率の求め方の基本

2.1. 例題1: さいころの確率

1個のさいころを1回投げるとき、偶数の目が出る確率を求めなさい。

全事象は 1,2,3,4,5,61,2,3,4,5,6 の6通りで、偶数の目は 2,4,62,4,6 の3通りです。

P(偶数)=36=12P(\text{偶数}) = \frac{3}{6} = \frac{1}{2}

3. 余事象とは

事象 AA が「起こらない」事象を、AA余事象といい A\overline{A} と表します。事象 AA が起こるか起こらないかのどちらか一方は必ず成り立つので、次の関係が成り立ちます。

P(A)+P(A)=1P(A)=1P(A)P(A) + P(\overline{A}) = 1 \quad \Longleftrightarrow \quad P(A) = 1 - P(\overline{A})

4. 余事象を使うと簡単になるケース

「少なくとも1回〜」「少なくとも1つ〜」のように、条件を満たすパターンがたくさんあって直接数えるのが大変な場合、余事象(「1回も〜ない」)の確率を求めてから 11 から引くほうがずっと簡単になることが多くあります。

(本文中への画像挿入案: /images/math-a/kakuritsu-kihon-yojisho.png、alt=「事象Aとその余事象の関係を示したベン図」をこのセクションの下に配置すると、AとAの余事象で全体を分け合う関係が伝わりやすくなります。)

4.1. 例題2: 「少なくとも1つ」の確率

硬貨を3回投げるとき、少なくとも1回は表が出る確率を求めなさい。

「少なくとも1回表が出る」場合をそのまま数えるのは大変なので、余事象「3回とも裏が出る」を考えます。

P(3回とも裏)=(12)3=18P(\text{3回とも裏}) = \left(\frac{1}{2}\right)^3 = \frac{1}{8}

よって、求める確率は、

P(少なくとも1回表)=118=78P(\text{少なくとも1回表}) = 1 - \frac{1}{8} = \frac{7}{8}

5. 独立試行の確率

2つ以上の試行が、互いに他方の結果に影響を与えないとき、これらを独立な試行といいます。独立な試行がどちらも起こる確率は、それぞれの確率の積で求められます。

5.1. 例題3: 独立試行の確率

さいころを2回投げるとき、2回とも6の目が出る確率を求めなさい。

1回目と2回目のさいころの出目は互いに影響しないので独立試行です。

P(2回とも6)=16×16=136P(\text{2回とも6}) = \frac{1}{6} \times \frac{1}{6} = \frac{1}{36}

6. クイズ

  1. さいころを2回投げて、少なくとも1回は6の目が出る確率を求めなさい。

    • 答えを見る正解: 1136\dfrac{11}{36}。余事象「2回とも6以外」の確率は (56)2=2536\left(\dfrac{5}{6}\right)^2=\dfrac{25}{36} なので、12536=11361-\dfrac{25}{36}=\dfrac{11}{36}
  2. 余事象を使うと計算が簡単になるのはどのような問題か、理由もあわせて説明しなさい。

    • 答えを見る正解: 「少なくとも〜」のように直接数えるとパターンが多い問題。全体の確率が 11 であることを利用し、「一度も起こらない」余事象の確率を求めて 11 から引くほうが、場合分けが少なく計算しやすいため。
#確率#余事象#場合の数