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チェバの定理とメネラウスの定理【証明と応用】

公開日: 2026/7/11

📐 公式まとめ

  • 1.1. 定理の内容

    BDDC×CEEA×AFFB=1\frac{BD}{DC} \times \frac{CE}{EA} \times \frac{AF}{FB} = 1
  • 1.1. 定理の内容

    BDDCBC×CEEACA×AFFBAB=1\underbrace{\frac{BD}{DC}}_{\text{辺}BC} \times \underbrace{\frac{CE}{EA}}_{\text{辺}CA} \times \underbrace{\frac{AF}{FB}}_{\text{辺}AB} = 1
  • 2.1. 定理の内容

    BDDC×CEEA×AFFB=1\frac{BD}{DC} \times \frac{CE}{EA} \times \frac{AF}{FB} = 1

チェバの定理とメネラウスの定理【証明と応用】

三角形の図形問題で線分の比を求めるときに威力を発揮するのがチェバの定理メネラウスの定理です。この2つは似ているようで用途が異なります。それぞれの内容と使い分けをしっかり学びましょう。


1. チェバの定理

1.1. 定理の内容

三角形 ABCABC の3頂点 AABBCC から向かい合う辺(または延長)上の点 DDBCBC 上)、EECACA 上)、FFABAB 上)に向かって線を引いたとき、3直線 ADADBEBECFCF が1点 PP で交わるならば:

BDDC×CEEA×AFFB=1\frac{BD}{DC} \times \frac{CE}{EA} \times \frac{AF}{FB} = 1

また逆に、この式が成り立てば3直線 ADADBEBECFCF は1点で交わる(または互いに平行)。

覚え方: 各辺を「頂点を起点として時計回りに」辿ったときの比の積が1。

BDDCBC×CEEACA×AFFBAB=1\underbrace{\frac{BD}{DC}}_{\text{辺}BC} \times \underbrace{\frac{CE}{EA}}_{\text{辺}CA} \times \underbrace{\frac{AF}{FB}}_{\text{辺}AB} = 1

1.2. チェバの定理の証明(面積比を使う方法)

三角形の面積比を用いて証明します。

PP を3線の交点とすると、面積の比を使って:

BDDC=SABPSACP\frac{BD}{DC} = \frac{S_{\triangle ABP}}{S_{\triangle ACP}}

(底辺 BDBDDCDC で高さが共通だから)

同様に:

CEEA=SBCPSABP,AFFB=SACPSBCP\frac{CE}{EA} = \frac{S_{\triangle BCP}}{S_{\triangle ABP}}, \quad \frac{AF}{FB} = \frac{S_{\triangle ACP}}{S_{\triangle BCP}}

積をとると:

BDDC×CEEA×AFFB=SABPSACP×SBCPSABP×SACPSBCP=1\frac{BD}{DC} \times \frac{CE}{EA} \times \frac{AF}{FB} = \frac{S_{\triangle ABP}}{S_{\triangle ACP}} \times \frac{S_{\triangle BCP}}{S_{\triangle ABP}} \times \frac{S_{\triangle ACP}}{S_{\triangle BCP}} = 1 \quad \square

1.3. 例題1:チェバの定理で線分比を求める

問題: 三角形 ABCABC において、BD:DC=2:1BD:DC = 2:1CE:EA=1:2CE:EA = 1:2 のとき、AF:FBAF:FB を求めよ。ただし ADADBEBECFCF は1点で交わるとする。

解答:

チェバの定理より:

BDDC×CEEA×AFFB=1\frac{BD}{DC} \times \frac{CE}{EA} \times \frac{AF}{FB} = 1 21×12×AFFB=1\frac{2}{1} \times \frac{1}{2} \times \frac{AF}{FB} = 1 1×AFFB=11 \times \frac{AF}{FB} = 1 AF:FB=1:1AF:FB = 1:1

2. メネラウスの定理

2.1. 定理の内容

三角形 ABCABC の辺(または延長)上にある点 DDBCBC または延長上)、EECACA または延長上)、FFABAB または延長上)が1本の直線上にあるとき:

BDDC×CEEA×AFFB=1\frac{BD}{DC} \times \frac{CE}{EA} \times \frac{AF}{FB} = 1

ただし、外分点(延長上の点)の比は負として扱い、内分点の個数は0または2個(外分点は奇数個ではない)。

実用的な判断: 3点が一直線上にあるとき、辺 BCBCCACAABAB のうち2辺の延長上に点があり(外側)、1辺の内側に点がある状態になります。

2.2. チェバとメネラウスの違い

チェバの定理 メネラウスの定理
3点の関係 3頂点から1点(内部または外部)への線が1点で交わる 3点が1直線上にある
使う場面 3本の「頂点からの線」が通る点を調べる 三角形の辺上・延長上の3点が同一直線にあるか調べる
式の形 同じ BDDCCEEAAFFB=1\frac{BD}{DC} \cdot \frac{CE}{EA} \cdot \frac{AF}{FB} = 1 同じ形だが文脈が異なる

2.3. メネラウスの定理の証明(概略)

直線 DEFDEF が三角形 ABCABC の辺と交わる部分で、面積比と平行線を用いて証明できます(詳細は参考書を参照)。

2.4. 例題2:メネラウスの定理の応用

問題: 三角形 ABCABC において、辺 BCBC の延長上に点 DDCC の外側)があり、BD:DC=3:1BD:DC = 3:1CC が内側)。辺 CACA 上に点 EE があり CE:EA=1:3CE:EA = 1:3。直線 DEDE と辺 ABAB の延長との交点を FF とするとき、AF:FBAF:FB を求めよ。

解答:

DDBCBC の延長上(外分点)、点 EECACA の内側(内分点)、点 FFABAB の延長上(外分点)。

メネラウスの定理を適用します。外分点は比を「負」として計算しますが、積の絶対値 =1= 1 として扱うと:

BDDC×CEEA×AFFB=1\frac{BD}{DC} \times \frac{CE}{EA} \times \frac{AF}{FB} = 1

ここで DDCC の外側なので BDDC=3+11=4\frac{BD}{DC} = \frac{3+1}{1} = 4 とも書けますが、正確には有向比で:

BDDC=41×(1)\frac{BD}{DC} = -\frac{4}{1} \times (-1) \cdots

簡略化して絶対値で考えると:

41×13×AFFB=1AFFB=34\frac{4}{1} \times \frac{1}{3} \times \frac{AF}{FB} = 1 \Rightarrow \frac{AF}{FB} = \frac{3}{4} AF:FB=3:4\therefore AF:FB = 3:4

3. チェバとメネラウスを使い分けるポイント

3.1. 問題の見分け方

チェバの定理を使う状況:

  • 「3本の線が1点で交わることを示せ」
  • 「3本の線の交点の比を求めよ」
  • 重心・内心・垂心など特定の点と関係している

メネラウスの定理を使う状況:

  • 「3点が一直線上にあることを示せ」
  • 「三角形の辺上(または延長上)の3点による線分比を求めよ」
  • 三角形の外側の点を含む

3.2. 例題3:チェバの定理で重心を確認

問題: 三角形 ABCABC の辺 BCBCCACAABAB の中点をそれぞれ DDEEFF とするとき、ADADBEBECFCF が1点で交わることをチェバの定理で確認せよ。

解答:

DDEEFF が中点なので:

BD:DC=1:1,CE:EA=1:1,AF:FB=1:1BD:DC = 1:1, \quad CE:EA = 1:1, \quad AF:FB = 1:1

チェバの定理の左辺を計算:

11×11×11=1\frac{1}{1} \times \frac{1}{1} \times \frac{1}{1} = 1

条件を満たすので、3直線は1点(重心)で交わる。\square


4. まとめ

定理 条件
チェバの定理 3直線 ADADBEBECFCF が1点 PP で交わる BDDCCEEAAFFB=1\dfrac{BD}{DC} \cdot \dfrac{CE}{EA} \cdot \dfrac{AF}{FB} = 1
メネラウスの定理 DDEEFF が1直線上にある BDDCCEEAAFFB=1\dfrac{BD}{DC} \cdot \dfrac{CE}{EA} \cdot \dfrac{AF}{FB} = 1

式の形は同じ — 使う場面(1点で交わるか・1直線上にあるか)で使い分けることが大切です。

三角形の重心・内心などの詳細は 三角形の性質 を参照してください。


5. クイズ

問1. 三角形 ABCABC において BD:DC=1:2BD:DC = 1:2AF:FB=3:1AF:FB = 3:1 のとき、チェバの定理を使って CE:EACE:EA を求めよ(ADADBEBECFCF が1点で交わる)。

正解: CE:EA=2:3CE:EA = 2:3

解説: 12×CEEA×31=1\frac{1}{2} \times \frac{CE}{EA} \times \frac{3}{1} = 1 より CEEA=23\frac{CE}{EA} = \frac{2}{3}、したがって CE:EA=2:3CE:EA = 2:3

問2. チェバの定理で「重心」「内心」「垂心」のどれが確認できるか。

正解: 3つとも確認できる

解説: 重心(中線の交点)は例題3で示した通り。内心(内角の二等分線)と垂心(高さの交点)もチェバの定理の条件を満たすことが示せます。

問3. メネラウスの定理はどのような場面で使うか、1文で説明せよ。

正解の例: 三角形の辺またはその延長上にある3点が一直線上にあるとき、その点による線分比の積が1になることを使って線分比を求める場面で使う。

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