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漸化式の解き方と数学的帰納法をわかりやすく解説

公開日: 2026/7/11

📐 公式まとめ

  • 3. an+1=pan+qa_{n+1} = pa_n + qan+1​=pan​+q 型の漸化式の解き方

    an+1=pan+q(p1)a_{n+1} = pa_n + q \quad (p \neq 1)

1. 漸化式とは

漸化式とは、数列のある項を、その前の項を使って表した式のことです。等差数列・等比数列の一般項 も、実は漸化式の特別な場合だと考えられます。漸化式が与えられたとき、nn を使わずに直接第 nn 項を表す式(一般項)を求めることを「漸化式を解く」といいます。

2. 基本的な漸化式のパターン

2.1. 例題1: 等差型の漸化式

a1=2a_1=2an+1=an+3a_{n+1}=a_n+3 で定まる数列の一般項を求めなさい。

「次の項 == 前の項 ++ 一定の数」の形なので、公差 33 の等差数列です。

an=2+3(n1)=3n1a_n = 2 + 3(n-1) = 3n - 1

2.2. 例題2: 等比型の漸化式

a1=5a_1=5an+1=2ana_{n+1}=2a_n で定まる数列の一般項を求めなさい。

「次の項 == 前の項 ×\times 一定の数」の形なので、公比 22 の等比数列です。

an=5×2n1a_n = 5 \times 2^{n-1}

3. an+1=pan+qa_{n+1} = pa_n + q 型の漸化式の解き方

等差型でも等比型でもない、次の形の漸化式もよく登場します。

an+1=pan+q(p1)a_{n+1} = pa_n + q \quad (p \neq 1)

この形は、方程式 α=pα+q\alpha = p\alpha + q の解 α\alpha(不動点)を使って、bn=anαb_n = a_n - \alpha とおくと bnb_n が等比数列になる、という性質を利用して解きます。

3.1. 例題3: an+1=pan+qa_{n+1}=pa_n+q 型を解く

a1=1a_1=1an+1=3an+2a_{n+1}=3a_n+2 で定まる数列の一般項を求めなさい。

まず α=3α+2\alpha = 3\alpha + 2 を解くと、2α=2-2\alpha=2 より α=1\alpha=-1 です。ここで bn=an+1b_n = a_n + 1 とおくと、

bn+1=an+1+1=(3an+2)+1=3an+3=3(an+1)=3bnb_{n+1} = a_{n+1}+1 = (3a_n+2)+1 = 3a_n+3 = 3(a_n+1) = 3b_n

よって {bn}\{b_n\} は公比 33 の等比数列で、初項は b1=a1+1=2b_1=a_1+1=2 なので、

bn=2×3n1b_n = 2\times3^{n-1}

bn=an+1b_n = a_n+1 だったので、

an=2×3n11a_n = 2\times3^{n-1} - 1

実際に a1=2×11=1a_1=2\times1-1=1a2=3×1+2=5=2×31a_2=3\times1+2=5=2\times3-1 となり、式が正しいことが確認できます。

4. 数学的帰納法とは

数学的帰納法は、「すべての自然数 nn」について成り立つ主張を証明するための方法です。ドミノ倒しのように、最初の1つが倒れて、かつ「あるドミノが倒れたら次も倒れる」ことがいえれば、すべてのドミノが倒れると考えます。

5. 数学的帰納法の証明の手順

  1. n=1n=1 のとき成り立つことを示す
  2. n=kn=k のとき成り立つと仮定して、その仮定を使って**n=k+1n=k+1 のときも成り立つ**ことを示す
  3. ①②から、すべての自然数 nn について成り立つと結論づける

(本文中への画像挿入案: /images/math-b/zenkashiki-kihon-kinouhou.png、alt=「数学的帰納法の証明の流れをドミノ倒しに例えた図」をこのセクションの下に配置すると、n=1の成立とn=kからn=k+1への連鎖のイメージが伝わりやすくなります。)

5.1. 例題4: 漸化式の結果を数学的帰納法で証明する

例題3の漸化式 a1=1a_1=1an+1=3an+2a_{n+1}=3a_n+2 から求めた an=2×3n11a_n=2\times3^{n-1}-1 が、すべての自然数 nn で成り立つことを数学的帰納法で証明しなさい。

n=1n=1 のとき

右辺は 2×301=21=12\times3^0-1=2-1=1 となり、与えられた a1=1a_1=1 と一致するので成り立つ。

n=kn=k のとき成り立つと仮定

ak=2×3k11a_k = 2\times3^{k-1}-1 が成り立つと仮定する。漸化式 ak+1=3ak+2a_{k+1}=3a_k+2 に代入すると、

ak+1=3(2×3k11)+2=2×3k3+2=2×3k1a_{k+1} = 3(2\times3^{k-1}-1) + 2 = 2\times3^k - 3 + 2 = 2\times3^k - 1

これは n=k+1n=k+1 のときの式 ak+1=2×3(k+1)11=2×3k1a_{k+1}=2\times3^{(k+1)-1}-1=2\times3^k-1 と一致する。

結論

①②より、すべての自然数 nn について an=2×3n11a_n=2\times3^{n-1}-1 が成り立つ。

6. クイズ

  1. a1=4a_1=4an+1=an5a_{n+1}=a_n-5 で定まる数列の一般項を求めなさい。

    • 答えを見る正解: an=5n+9a_n=-5n+9。公差 5-5 の等差数列なので an=4+(n1)×(5)=5n+9a_n=4+(n-1)\times(-5)=-5n+9
  2. 数学的帰納法の証明に必要な2つのステップを答えなさい。

    • 答えを見る正解: ①n=1n=1(最初の場合)で成り立つことを示す、②n=kn=kで成り立つと仮定してn=k+1n=k+1でも成り立つことを示す、の2つ。
#漸化式#数学的帰納法#数列